将来価値を形成する「環境変化価値」「可変価値」「管理価値」「承継価値」のそれぞれについて説明しておきましょう。「環境変化価値」については、将来鉄道の新線が通る、新駅ができる、あるいは近くが再開発される、新しくショッピングセンターができる、というような出来事による価値の変化のことですが、これは価格に大きく影響します。ほとんどの場合が、上昇の方向へと変化をもたらしてくれるでしょう。しかし、このような情報は、あなたより早く、マンション事業主は当然につかんでいるわけであり、すでに価格に折り込み済みのケースも考えられます。新駅ができるので価格上昇が見込めると思って購入したのに、新駅効果は薄く、周辺の中古マンション相場や賃貸マンション相場にほとんど影響を与えなかったというケースはよくあります。新駅ができても、同時に商業施設の開発がされない場合は影響が少ないことも実証されています。「可変価値」と「管理価値」については、売却する際の売りやすさと安心感に繋がるものです。可変性が高ければ売却するターゲットが広がり、売りやすくなりますし、管理がしっかりしていないマンションは売りにくくなります。特に修繕積立金が異常に低いマンションや、長期修繕計画が明確になっていないマンションは、購入時にしっかり確認することが必要です。次に「承継価値」についてですが、これは、値下がりしにくいマンションの説明というより、相続に際して価値ある買い物をしておこう、という内容です。相続対策としては、節税・評価減への対策がクローズアップされがちであり、もちろんマンションという建物主体の資産への置き換えは、現金や土地で資産を持つより節税対策になるのですが、「分けやすくする」という、もう1つの大切な相続対策も視野に入れた購入が、特にシニア層の方には必要と考えられます。したがって、たとえばお子様が2人のケースで、120平方メートルのマンションを1戸買うのであれば、60平方メートルのマンションを2戸買って分けやすくしておくという対策も検討しなければなりません。